2012年05月11日
不毛な議論は何も生み出さないし前には進まない。
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前に進まない議論にうんざりしたことはありませんか?
先日、タイトル通りの「不毛な議論」に立ち会いました。
指摘をし合い主張を証明することに時間を使う。
その場は結論を出す場ではなかったけれど、自分の主張を通す誘惑?に惑わされたのか、最後はかみ合わないのがエスカレートし罵り合いに発展しました。
見識や知見を持った人も多くいたので、高い専門的知識を絡めての理論の応酬。
頭脳明晰な方は、相手の誤りや欠点を指摘し、自らの正当性の証明を実に上手く理論的に構築することができます。
感心するくらいに。
頭が悪い僕は議論についていけなかったのですが、頭の悪い僕でもこの議論は何も生み出さないことは解ります。
でもいったん主張合戦に入るとプライドのスイッチも入るので引くに引けない状況の力が働きます。そんな状況下では議題なんてそっちのけです。
さすがにその時は「不毛な議論」にうんざりしました。
ただ、不思議なのは主張しきった人は満足そうに帰るんですよね。
その時気づいたのですが、主張者が目指すべきものは、議題よりも自分の知見の証明なんだということを・・・
そこから発想を得て、
議論の時にいそうな人を3つのタイプに分け考えてみました。
(これは超独断でざくっと分けています)
表に整理していくうちに、
そうか。僕が感じている嫌悪感の正体は不毛な議論に対してではなく何かを生み出そうとしない姿勢に嫌悪感を抱いているんだ。
自分の中で妙に納得しました。
僕は規模が小さいながらもプロジェクト型の仕事を生業にしてきました。当然、進捗中には問題や課題が幾多も浮かび上がってきます。
しかしプロジェクトには目指すべきゴールがあります。ゴールに到達するためには問題や課題は解決しないといけない。
その時に大切な視点は、指摘や意見の主張よりも原因は何かを考え解決策を導き出すことです。ゴールに、前に進むためには批評や評論といった手法は役に立ちません。
問題解決に必要なのは正解を導き出すことではなく、解決するための選択肢をできるだけ多く発想し、問題解決に向けあらゆる手を打っていく。
それが問題解決にはよく効きました。
唯一絶対的な正解なんて存在しません。
小さな具体策でも構いません。実行していく以外問題可決に向けて前へは進めません。
この発想はある本からそのヒントをもらいました。
僕は困難に陥ったときにこの本を何度も読み返します。
プロ弁護士の思考術 (PHP新書)
¥756
Amazon.co.jp
著者の矢部正秋さんは国際取引法務を専門とされる弁護士さんです。
この本では紛争解決時の主義主張をいかに通すかというノウハウではなく、マルチオプション(多重的選択肢)の有用性と必要性を説かれています。
問題の解決は2者択一ではなく、二つの意見の間にマルチオプションが存在する。そのオプションをたくさん発想し導き出す。
そこから具体的解決策の提案がいかにできるのか?
それが仕事の品質に決定的な影響力を与えると著本でコメントされています。
矢部さんの考えを図解するとこんな感じでしょうか。
「正しい」か「誤り」か。
「白」か「黒」か。
「右」か「左」か。
正解を出そうとせず、2択の意見の間に存在している選択肢のアイディアを無数に発想し、マルチオプション(多重選選択肢)導き出す。
「提携するかしないか?」ではなく「どんな条件で提携するか?」を考える。
困難な時はふさぎこんで考えてしまいがちですが、不自由な中でも「発想の自由」が確保されたと思うと堂々巡りの悩みから解放され、マルチオプション(多重選選択肢)導き出す事に集中することが少しづつですができるようになりました。
僕は矢部さんのこの思考法にかなり救われました。
この発想を更に自分のモノにするためにはどうすればいいだろう?
僕はずっと考えていました。
そしてヒントを感じるものを見つけました.
佐々木俊尚さん著の「当事者の時代」でした。
「当事者」の時代 (光文社新書)
¥998
Amazon.co.jp
僕はこの「当事者」という言葉に無茶無茶、響きました。
そう、当事者じゃないから批評や批判・主張で終われるんだ。
でも、当事者になるとそうはいかない。
当事者になれば批判や批評の立場に留まれない。当事者は前に進むためにマルチオプションを考え手を打っていかないけない。
佐々木さんの「当事者の時代」は複雑に絡んだ文脈を複眼的な視点で、自身の過去や社会背景を描きつつ、当事者の立ち位置についての問題提起をしている本かな。
というのが現時点での図案屋の読み方。
ボリュウムがあったので再読の必要ありです。
(機会を見つけて図読しブログで紹介しますね)
当事者を求める事はできないと佐々木さんは最後に締めくくっています。当事者は与えられる「役割」ではなく「なる」モノです。
僕は「当事者になる」モノを通して社会とどう関わっていくのか?
その関わり方と携わるものに真摯に向き合うことが僕が社会に貢献できることだと思います。このことについてはもっと掘り下げて考え続けたい。
そう思う図案屋でした。
―――――――――――――――――――――――――――――――
●今後ともよろしくお願い致します
初めて当ブログに訪れた方や
何度か当ブログにお越し頂いている皆様。
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前に進まない議論にうんざりしたことはありませんか?
先日、タイトル通りの「不毛な議論」に立ち会いました。
指摘をし合い主張を証明することに時間を使う。
その場は結論を出す場ではなかったけれど、自分の主張を通す誘惑?に惑わされたのか、最後はかみ合わないのがエスカレートし罵り合いに発展しました。
見識や知見を持った人も多くいたので、高い専門的知識を絡めての理論の応酬。
頭脳明晰な方は、相手の誤りや欠点を指摘し、自らの正当性の証明を実に上手く理論的に構築することができます。
感心するくらいに。
頭が悪い僕は議論についていけなかったのですが、頭の悪い僕でもこの議論は何も生み出さないことは解ります。
でもいったん主張合戦に入るとプライドのスイッチも入るので引くに引けない状況の力が働きます。そんな状況下では議題なんてそっちのけです。
さすがにその時は「不毛な議論」にうんざりしました。
ただ、不思議なのは主張しきった人は満足そうに帰るんですよね。
その時気づいたのですが、主張者が目指すべきものは、議題よりも自分の知見の証明なんだということを・・・
そこから発想を得て、
議論の時にいそうな人を3つのタイプに分け考えてみました。
(これは超独断でざくっと分けています)
表に整理していくうちに、
そうか。僕が感じている嫌悪感の正体は不毛な議論に対してではなく何かを生み出そうとしない姿勢に嫌悪感を抱いているんだ。
自分の中で妙に納得しました。
僕は規模が小さいながらもプロジェクト型の仕事を生業にしてきました。当然、進捗中には問題や課題が幾多も浮かび上がってきます。
しかしプロジェクトには目指すべきゴールがあります。ゴールに到達するためには問題や課題は解決しないといけない。
その時に大切な視点は、指摘や意見の主張よりも原因は何かを考え解決策を導き出すことです。ゴールに、前に進むためには批評や評論といった手法は役に立ちません。
問題解決に必要なのは正解を導き出すことではなく、解決するための選択肢をできるだけ多く発想し、問題解決に向けあらゆる手を打っていく。
それが問題解決にはよく効きました。
唯一絶対的な正解なんて存在しません。
小さな具体策でも構いません。実行していく以外問題可決に向けて前へは進めません。
この発想はある本からそのヒントをもらいました。
僕は困難に陥ったときにこの本を何度も読み返します。
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著者の矢部正秋さんは国際取引法務を専門とされる弁護士さんです。
この本では紛争解決時の主義主張をいかに通すかというノウハウではなく、マルチオプション(多重的選択肢)の有用性と必要性を説かれています。
問題の解決は2者択一ではなく、二つの意見の間にマルチオプションが存在する。そのオプションをたくさん発想し導き出す。
そこから具体的解決策の提案がいかにできるのか?
それが仕事の品質に決定的な影響力を与えると著本でコメントされています。
矢部さんの考えを図解するとこんな感じでしょうか。
「正しい」か「誤り」か。
「白」か「黒」か。
「右」か「左」か。
正解を出そうとせず、2択の意見の間に存在している選択肢のアイディアを無数に発想し、マルチオプション(多重選選択肢)導き出す。
「提携するかしないか?」ではなく「どんな条件で提携するか?」を考える。
困難な時はふさぎこんで考えてしまいがちですが、不自由な中でも「発想の自由」が確保されたと思うと堂々巡りの悩みから解放され、マルチオプション(多重選選択肢)導き出す事に集中することが少しづつですができるようになりました。
僕は矢部さんのこの思考法にかなり救われました。
この発想を更に自分のモノにするためにはどうすればいいだろう?
僕はずっと考えていました。
そしてヒントを感じるものを見つけました.
佐々木俊尚さん著の「当事者の時代」でした。
「当事者」の時代 (光文社新書)
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僕はこの「当事者」という言葉に無茶無茶、響きました。
そう、当事者じゃないから批評や批判・主張で終われるんだ。
でも、当事者になるとそうはいかない。
当事者になれば批判や批評の立場に留まれない。当事者は前に進むためにマルチオプションを考え手を打っていかないけない。
佐々木さんの「当事者の時代」は複雑に絡んだ文脈を複眼的な視点で、自身の過去や社会背景を描きつつ、当事者の立ち位置についての問題提起をしている本かな。
というのが現時点での図案屋の読み方。
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