2011年11月05日

外来者を受け入れ自らを強くすることを僕たちは考えるべきだ

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Thinking...
Thinking... / I .. C .. U


幕末もこんな感じだったのかな?

先日、ある友人との会話でこの話題が持ち上がりました。
TPPの話や、最近ではアマゾンが日本の出版社に迫ってきたり。
迫られた方が「おれたちは烈火のごとく怒っているぞ!」
というNEWSをよく耳にします。

この状態がいわゆる「開国」か「攘夷」かの図式によく似ていることから
ネット上でもこの揶揄をつかった議論や意見が交わされています。

あらゆる業界で働き始めたグローバル化という状況に対し、
意義を唱える派の人達は

「おかしいじゃないか」「有害だ」「我々はどうなる」「全滅だ」
という声ばかりで、「僕たちはこう変わっていくんだ!」

という自ら変えると言う能動的な話をあまり聞きません。
状況に対して、受動的な「NO」という態度です。

これに対し
「変化を受け入よう」「先進的なモノは受け入れるべきだ」
「時代はグローバル化だ」
という声を上げていますが
「考えや仕組みを受け入れる」と言う変化だけは、
混乱を招くだけで日本にはなかなか根付かないと思います。

どう受け入れると根付いていくのか?
受け入れてどうなりたいのか?があまり見えてきません。
受け入れる側の「YES」も、
実は「受け入れる」と言う状況に対して
受動的な態度なんですね。


意見が対立していることばかりが
ニュースとしてクローズアップされていますが、
両者とも受動的な互いの視点で議論かみ合わないので
発想の領域が広がりません。

議論が堂々巡りでその枠から離れられない。
結局、考えているようで考えていない。思考が止まった状態です。

外圧を止めようとしても国が崩壊するケースもあるくらいですから、
社会が流動化へ向かうことは止めることはできないでしょう。

流動化する「現実を変える決定打など無い」ことをまず理解し、
その上でどんな手を打っていくのか?

その議論をそろそろ、行うべきではないかと図案屋は考えています。



1) 幕府は当時弱腰外交ではなかった 
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Thinking RFID
Thinking RFID / @boetter


NHKのBSプレミアムで
「幕末・日本外交は弱腰にあらず」と言う番組を見ました。

幕末、黒船来航。武力で迫るアメリカの圧力に、
幕府は何もできずに屈服したと思っていましたが

番組では、ペリーと渡り合った学者・林復斎さんは、
ペリーのどう喝に動ぜず、その矛盾を次々と突いて主導権を常にリード。

領事ハリスと交渉した幕閣・岩瀬忠震さんは、
日本の海外飛躍の構想を実現すべくギリギリの応酬を繰り広げた。

現場の交渉責任者が知恵・決断と交渉力で
日本の主張を通していたエピソードが紹介されていました。 

幕閣・岩瀬さんはハリスが大阪の開港を迫ったの対し、
江戸に外貨が入ってくるよう横浜を整備し開港。

幕府が中心となって日本を世界で活かす為の視点で
交渉に臨みその為に方策をどんどん打っていきます。

その後、開明派の幕臣として
海防・外交の第一線で活躍し日米修好通商条約に調印。

しかしながら、幕府内の跡目争い巻きこまれ、反井伊直弼(なおすけ)派で
あったため翌年免職になってしまい失意の中で亡くなられたそうです。

日本を世界で活かすとういう視点や発想は、
幕府の体制死守が第一思想の中では理解されず
「持て余し者」として扱われてしまいます。

幕府を核とした戦略を立案したにも関わらず
幕府の都合で失脚していまう皮肉な結果になっていまいます。

外来者を追い払い、これまでの平和をいかに維持するか?
その発想の起点では、岩瀬さんたちのイメージが
理解できなかったのではと思います。

皮肉にも倒幕の筆頭、長州も尊王攘夷でスタートしますが
イギリスとの戦いでその力の差を知り、その力を取り込み
日本の国力をあげ外圧に屈しない日本を作る方策へ転換していきます。
結果、立場が逆転しまい日本を運営する権限を持つに至ります。

かなわない=じゃーどうすんの?

いいものは取り入れよう。目標達成のためには自らを変えよう。
いろんな条件が揃っていたとはいえ、長州は薩摩と手を結びます。

当時の長州にとって薩摩と手を結ぶのは生半可では無かったと思います。
これにより長州は自らを変ることに成功し、
国外のノウハウ・仕組みなどを吸収していきます。

変われた自分と変われなかった自分。
これだけがすべての要因だとは思いませんが
両者にとって立場を変えるための一因であることは間違いありません。

外来者を受け入れ自らを強くする。これはひとつのヒントだと思います。



2) 実は地方でも同じことが起きている 
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Self 4/30 - Thinking Spot
Self 4/30 - Thinking Spot / helenogbourn


地方には「顔」と呼ばれる人たちがいます。

幕末で言えば藩主みたいな存在です。
その「顔」と呼ばれる権限や影響力を持つ人が作り上げた
組織やシステムが地方を動かしています。

その中に、その地方に無い新しいシステムや考え方を
導入するとどうなるか?

体制を混乱させる存在だと認識されるとその存在を否定されます。

つまり外来者を追い払い、
これまでの平和をいかに維持する方に動いていきます。


街の未来を考えて新しいモノを取りれたいとスローガンをかかげるものの
なかなか地方が変われない因のひとつがここにも垣間見れています。

新しいモノを受け入れた時の変化に対して
いいイメージが湧かないのだと思います。


地方で権限を持っているいる人達が
そのイメージが湧かなかったとしたたら
多分その地域には新しいモノは根付いていかずに
硬直化の一途をたどるでしょう。

そういった地方は多様な「しがらみを」抱え込んでいきます。
「しがらみ」は変革が苦手だし変革の混乱を嫌います。
互いの「しがらみ」は自己主張が強く他者と相容れにくい訳です。

これは家督を持つ家業でも同じ現象のようです。
家督を早い段階で次世代へバトンタッチできる勇気があるかどうか?
影響力や権限をあまりにも長い時間保持した為
次世代のリーダーが力を発揮しにくい環境を作っていないか?

バトンタッチしても影響力と権限が無い為組織をうまく動かせないし
動かせないから現状維持のまま進むが、今度は外の変化についていけない。

ひどければ進化についていけない絶滅種になっていまいます。
社会に適応できなくなった状態です。

いい方へ変わっている地方は
このバトンタッチが上手くいっているようです。

でも、残念ながら「しがらみ」に縛られ
変化を好まない地方がまだ多いようです。




3) 自らを「どう」変えていくかが大切になる時代
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Think Different...
Think Different... / Ev0luti0nary


では、日本人は変化が苦手なのか?というとそうでもありません。

これまでの歴史を振り返ると危機的な状況を迎えたり、
外圧をかけられることが行くたびか訪れてきましたが
日本は他国に蹂躙されるような事態には陥っていません。

変化を受け入れるまでには時間は用しますが
ひとたび変化を受け入れれば、
上手く機能を取り込み日本化するのが非常に上手いです。

大切なことは、外来者を受け入れ自らを強くすること。

その為には、足りないところをまず自覚し受け入れるけど、
受け入れたモノに感化されすぎることなく自分スタイルに変化させる。

その為には自らをどう変えていくのか?
その為にはどう変わっていくのか?


その軸になるモノを持つことが大切です。
多分そのことに気づいて動き出している人もいらっしゃると思います。

ネットが有害か否かの議論もこれと同じだと思います。
有害かどうかではなくどう扱えば豊かな暮らしに近づけるのか?
そのことをもう考える時代に移りつつあります。

風観羽さんが自身のブログ
「日本のインターネットの『ネットワーク』生成にあたって」
でもコメントされていますが、Facebookなどのネットワークサービスは
個を基盤とする米国で最も使いやすい形でデザインされています。
その、仕組みでは混乱や弊害を生み日本では根付く事は難しいでしょう

じゃー日本ではどうソーシャル・ネットワークをつくりあげていくのか?

個が基盤の米国式のネットワークを受け入れるだけでは
確かに弊害と混乱が生まれでは根付くことは難しいでしょう。

日本の文化的伝統やなじみある思想や行動様式を
上手く機能を取り込み日本化したソーシャル・ネットワークを生みだす。

世界に持ち出せるサービス・パッケージがを作ることもできると思います。

外来者を受け入れ自らを強くなった
made in japanを生みだしたいものです。


 最後に・・・
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Picnic anweledig goleuedig
Picnic anweledig goleuedig / oddsock


地方が国があーだこーだということで終わるのではなく
個人の場合で考えてみます。

当ブログ記事で
「ジョハリの窓」というコミュニケーション分析のモデル
を紹介した記事で、自己開示とフィードバックで
自分の新しい発見をすることをオススメしましたが
これは外来者を受け入れ自らを強くなるということにつながると思います。

そして自己開示し役に立つものを取り入れながら自らを変化させる。
本来の自分の良さ保ちつつ役立つモノの機能を自分の中に取り入れていく。
そんな新しい工夫が必要な時代になったのだと思います。

その為にはまずは自分。
自分開示をし学ながら新しい自分を創る
今、企て中の図案屋です。


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今後ともよろしくお願い致します


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Posted by 図案屋  at 16:00 │Comments(0)雑感

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