2011年11月09日
新米ブロガーが語るちょっと長めのブログ論


Portrait of the Artist at Work / waterj2
ネット上に溢れている情報の解説はいらないです。
読者は、あなたの意見が聞きたいんですよ。
ブログ読者の方からこんなコメントを頂きました。
「思考停止に陥らないことが大切です」
と主張していた僕自身が思考停止状態であったことを自覚しました。
まったくもって恥ずかしいことではありますが
今後のブログ運営においていいヒントを頂きました。
図案屋にとってブログはたくさんの可能性がある存在です。だからこそ、記事数延べ100記事を前に一度、自分のブログ活動を振り返りたいと思っていました。総括は反省を促しますが、同時に新しい発見をもたらしてくれます。
今回は、総括の中から浮かび上がってきた発見や考え方などを読者のみなさんと共有できないかという試みの下、新米ブロガーが語るブログ論という形でお届けします。
1) 突然起きたバイラルルーフ現象
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2011年11月6日の朝AM8:30頃に、前日書いた記事のアクセス状況を見ようチェックして驚きました。普段では考えられない伸びを目にして「何が起きたんだ?」と驚くばかりでした。
普段のPV数で70PV/日前後の地方ブログです。最高で140PV/日ぐらい。それなのに、この日は30分間の間に200PV以上のアクセス。

アクセス数が伸びたのは嬉しかったのですが、その理由を知りたくてずーっと考えていました。まず、twitterの「ツィートする」とfacebookの「いいね」ボタンを確認したのですが、多少は足跡が残っていましたが影響力のある数字ではありませんでした。それで思い出したのが、ITジャーナリストの佐々木俊尚さんへのリツィートでした。
佐々木さんがtwiiter上で紹介されていた風観羽さんのブログ記事、「日本のインターネットの『ネットワーク』生成にあたって」を読んで刺激を受け、寝かしていたネタと合わせて外来者を受け入れ自らを強くすることを僕たちは考えるべきだの記事を作り上げ佐々木さんにtwitter上でぶつけていました。
フォロワ―数の多い方へのtwitterを通じての記事の投稿みたいな行為は10回程度やっていましたが、今まで無反応だったので今回もそんなもんかなぐらいの気持ちでした。そこで佐々木さんのタイムラインを遡って見ると僕の記事を紹介してくれていました。

佐々木さんの視点が更に加わったことで記事が一人歩きを始めていきます。佐々木さんのtwitter上のフォローワー数が135,890人(2011/11/9現在)。その時間帯に佐々木さんのタイムタイムラインに沿ってそのうちの1次フォローワー200人の方が30分の間に訪れ、グラフを見る限り時間の経過とともにPV数は緩やかに下っています。
下りが緩やかだったのを分析すると1次フォローワーの方が自身のSNSを使ってこの記事を紹介して下さっているようで、どのソースからこの記事に訪れたか分析したところ1位がtwitter,2位がfacefookでした。この連鎖は3日間立っても続きました。
瞬発力・伝播力の効果時間は短かったたですが、初日のPV数が1,382PV。この記事の総PV数が3,182PVですから1次フォローワーさんが自身のフォローワーさんと記事を流して頂いたので、2次フォローワーから3次フォローワーへと伝播していったようです。「これがネット上で言われていたバイラル・ループなんだ」と気づきました。
2) 先輩ブロガーの知恵をひとつひとつ試す
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Putting The Puzzle Together / kenteegardin
そもそもバイラル・ループとは何でしょうか?「バイラル」は英語の”Viral”で、「ウィルスの」という意味。
「バイラル・ループ」とは、上記で紹介した佐々木さんの言葉を借りれば、「インターネット上でブログやツイッター、ユーチューブなどのソーシャルメディアを経由して、情報がウイルスのように伝播していく現象」のことを指します。
この「バイラル・ループ」をいかに起こすか?これはブロガーにとって存在を知ってもらうためには大切な活動のひとつです。様々なブロガーさんのノウハウ記事を参考に勉強しました。参考にしたブログ記事は下記の通りです。現在でも熟読しつつ勉強継続中です。
●Last Day.jp Ray Matayoshiさん twitter/@Sayobs
ブログを短期間で月間10万PVにする方法を公開します? 私の17の戦略
●ホームページを作る人のネタ帳 Yamadaさん twitter/@yamada_nt
あなたのブログの再訪問者を増やす50の方法
●OZPAの表4 OZPAさん twitter/@OZPA
ブログを開設してから5ヶ月で月間16万PVを達成するために私が行った3つの戦略と2つの心構え
OZPAさんに関しては本の出会いが先でした。アクセスが伸び悩んでいたので、いい方策は無いものかと思案を巡らしていたところ書店で「あっという間に月25万PVを稼ぐ人気ブログの作り方」と言うタイトルが目に入り、更にサブタイトルの「これだけやれば成功する50の方法」に気を惹かれ本書を手に取りました。
単なるHowTo本であればやめようとしましたが、
・自分が公開しているノウハウは目新しいモノでは無い。
・先人の知恵を拝借し実行すること。するかしないか。その差である
・ブログを継続し記事を積み重ね継続しブログを楽しむこと
というOZPAさんの考え方にに共感できたのでこの本を購入し、できることからひとつひとつ試しブログを改善していきました。
僕の職務であればPR活動の路線変更等はクライアントさんとの協議によって手を打っていくので、意見の調整に時間を費やすのですが、個人ブログは個人メディアなので決済も僕自身が行えます。意思決定が早く改善もすぐ着手できるので成功も失敗も結果が早く出ます。
その点が楽しくして仕方なく、先人さんたちが行ってきたノウハウをどんどん試すことにつながりました。それが今回のバイラルループにつながったのだと思います。もちろん、図案屋のブログはまだまだです。継続中で現在進行形ですが以下の点を改善中です。
■良い記事作りに励むこと
・オリジナルな記事であること
・文脈力を高めていくこと
・自分の意見を主張すること
・結果駄文であっても書き続けていくこと
・良い視座を持てるように日頃から訓練すること
・記事のテーマを絞り込むこと
■読んでもらいやすいブログにすること
・構造化され全体が読みやすい構成への工夫
・記事が読みやすいブログデザインへの工夫
・図解や図案を作り込みことに手間を惜しまない
・難しい言葉を使わず解りやすさを追求する。
■見つけてもらいやすい工夫をすること
・ブログ記事を目にとまりやすい場所へ投稿すること
・記事内容に対して趣向の近い読者へのコンタクトポイントにアクション
・SNSなどを活用してブログ記事を紹介していくこと
・いいねと思う活動している人はどんどん紹介していくこと
・読者のみなさんが知人に紹介したいという記事をつくること
OZPAさんのコメントを何回もいいますが、継続と実行。そして、できることからまず始める。これはとても大切なことですね。
▼関心をもたれた方は是非OZPAさんの本読んでみてください
3) 人が人を呼び記事が人をつなげる
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Open Bible with pen - B&W / Ryk Neethling
ブログのデザインを変え、たくさんの工夫をしてきましたが、ブログ運営で一番根幹になる部分はやはり記事作りです。全てにおいて記事がしっかりとしていないと読者さんとシェアする関係にはなれないからです。
なので、冒頭でご紹介したコメントを頂いた方にはものすごく感謝しています。一次情報に自分の視点と意見を加えることで記事がオリジナルとなることの気づきを与えて頂きました。この一言が記事に対する考え方を更に深めてくれました。
「ツィートする」「いいね」のこの共感の行為は記事の内容に対して行われます。そして、その記事を読者さんたちは自分とつながった人達に更に届けてくれます。そう思えば記事に対して手を抜くことはできませんし、丁寧な記事作りが要求されます。
その記事=情報のテイストを落とさないことが、読者さんに対しての図案屋の誠意であり、また来ていただけるリピーター読者さんになってもらえる大事な条件のひとつだと思います。
事実、外来者を受け入れ自らを強くすることを僕たちは考えるべきだの記事はRSSの登録者数も増やしてくれたし、twitterのフォローワーも約40人程増やしてくれました。
twitter上でお互いフォローをし合っているSINGLOGのブログ運営している入江さんの記事今さらTwitterやFacebookについて考えてみたことにも論じられている意見にはものすごく同意。多数の読者さん獲得はしたいけれど共感をしてもらえる読者さんこそが大切だと思います。
記事に対して共感を得てくれた読者さんが同じような共感を呼んでくれるくれそうな人へ伝えてくれる。記事そのものが人と人ををつなげるコンタクトポイントになるんだという発見でした。
丁寧な記事作りを行っていなければやはり共感は持ていただけません。やっつけ記事ではやはりダメなんですね。それを思うとブログを始めた当初の記事はただの説明文か引用中心の人の考え方の解説にしか過ぎませんでした。今読めば恥ずかしい限りです。
実際あのバイラルルーフに乗った記事は2日間構想を練り上げ書きあげるのに1日かけました。
(もちろん自分のブログに充てる限りある時間の範囲内です)
更新目的の記事では、記事に厚みが出ません。今後はしっかりと考え記事にした上で更新をかけていく方針に切り替えていきます。
無論毎日更新が望ましいのですが、ネタがいくらあっても今の僕の能力では難しいです。しっかりとした記事になった時点で公開していかないと読者さんに失礼になると思いますので・・・
主客一体という禅に由来する言葉のことを思い出しました。お客のおもてなしは招く側が一方的に行うのではなく、招く側と招かれる側が協力し一体となってコンテンツや場を作っていくという考え方です。
図案屋はこのブログをそんな個人メディアに育てていきたいと考えています。
改めて気づいたのですが、ソーシャルメディアがいう“シェア”という概念自体は、新しいものではなく日本に古くから大切にされてきた流儀なんですね。日本には「つながる」という事に対し、思慮深い知恵がもうすでに存在していたことを僕たちは誇りに思わないといけません。
これも先人たちの知恵でありノウハウです。日本人である僕らが使わない手はありません。

Zen garden / wilhelmja
4) いい記事作りには欠かせないものとは?
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diary writing / freddie boy
ではいい記事をどうやって生み出していくのか?
その条件として記事にオリジナル性を出していくことはとても重要です。その為に大切なのが文脈力(コンテキスト)と言う考え方だと思います。これについては、たくさんの先輩ブロガーさんたちも似たようなコメントを残されています。
文章の表現力だけでなく、物事を見る角度だとか、紹介される情報や作者の背景などが文脈力には問われます。表現方法のみでは厚みある情報は生まれません。文脈力の存在がオリジナルな記事を生みだします。
例えば図案屋が所属しているさがファンブログにはたくさんのブロガーさんがいらっしゃいます。あるブロガーさんの中身は写真とワンフレーズ。でもたくさんのコメントが残っていたりする。それはなぜか?ブログ記事とコメントをよく読むと互いに共通の体験を共にしているためコミュニケーションが成立しているのが読み取れます。
読者さんがブロガーさんの人となりやその活動を深く理解してるからこそ文脈を読み取ることができています。だからこそブログを通してのコミュニケーションが成立しています。
つまり文脈力とは先程言った主客一体なモノなんですね。情報をよりよく表現する力ではなくブロガーの活動・姿勢・哲学などが折り込まれて表現されたモノ。これが共感を呼び、読者の洞察を刺激する文脈力のある記事を生みだすのだという考えに至りました。
どんな記事が評価を受けたのか?共感を得たのか?はっきり結果が出てきます。そういう視点で評価を受けた記事を眺めると、評価を受けなかった記事であっても、何が足りなかったのか?評価を受けた記事と何が違うのか?その違いを発見できればいい記事が生まれる確率は高くなります。
そう思えば記事はたくさん書いた方がいいし、文脈力は経験を積むにつれ上がっていくと思います。僕は改めて書き続けることの大切さ痛感しました。
上手く書けなかった記事が、いい記事を書くには何が必要だったのか?それを教えてくれます。つまり記事を公開することがいい記事を作ることにつながっていきます。
これは特別な才能を必要としません。多大なアクセスを得るためには運やタイミング、読者の都合など自分だけでコントロールできない要素はたくさんありますが、記事を書き続けることは自分がやればできることです。
いい記事とは何か?文脈力があること。そして、読者がまだ気づいていない視点。存在はしていないけれどまだ目に見えない情報。しかし記事にすることによってその情報が浮かび上がってきます。これがいい記事なのだと図案屋は考えます。
5) 自分の視点×活動・取り組み×経験が文脈力ある記事を生む
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Workshop letterzetten 6/7 / Peter Van Lancker
文脈力に高い記事にはもうひとつ大切な条件があります。活動の深さそのものがコンテンツの魅力アップにつながることです。僕のブログで言うと下記のふたつの記事がその大切さを教えてくれました
●ママさんライター集団フォーレンシスさんの活動を紹介した記事
育児をしながら表現する。“ママ・ライター”という働き方
この記事には今ままでの読者層と違う読者さんたちを呼んできてくれました。育児真っ最中のブロガーさんやfacebookからは、フォーレンシスの関係者さん。特にフォーレンシスさんの活動拠点・福岡からの読者さんが増えました。
またフォーレンシスさんでのミニ講演でアンケートも取らしていただき、読者ニーズに近いものを見つけることができました。それがきっかけでブログのコンテンツが生まれました。フォーレンシスのみなさんいい気づきをありがとうございました。
▼フォーレンシスさんの参加者の声で生まれた記事
・人前で上手く話せないアナタへお勧めする5つの方法
・そもそもセルフ・ブランディングってなんですか?
・あなたの強みをはっきりさせる図案を使った思考整理術
●デザイナー業とワークショップ活動をしている立石くんを紹介した記事
今の教育にはデザイン思考が必要だと思う訳
彼の活動の紹介+デザイン教育の必要性の視座を加え文脈力を意識した記事作を作りました。ただそれ以上に、立石くんの力の方が上で、現在僕のブログ上で検索キーワードがNO1なのが彼なのです。彼のファンが僕のブログに来てもらっているとういうような図式です。
彼を紹介したどころか彼が読者を引っ張ってきてくれた。それは彼の活動実績がいかに素晴らしいのか?このことを物語っています。彼の蓄積された活動実績が僕の記事の文脈力を高めてくれて、人を呼ぶ情報になれたのだと改めてその効果を実感しました。彼自身が文脈力そのもと言っても過言ではないでしょう。
▼立石くんをあまりご存知でない方向けの記事はコチラです。
・葉隠をJAZZに?侍ピアニストが佐賀にやってくる
・モデルは子供。ママはデザイナー。親子アルバムワークショップ
・【立石くんの寄稿文】 こどもは小さな哲学者
ここでお伝えした情報はTVなどのマスメディアにはあまり触れてもらえません。だからと言って決して情報価値が低い訳ではありません。ただ万人受けする情報ではないためマスメディアでは取り上げにくい情報です。せまくても実に深い情報で、価値がある人には高い情報価値を持っています。
ブログはそう言った情報を地道ですが公開できる場です。図案屋は地方で知り合った頑張っている人たちをこのブログでどんどん紹介していこうと考えています。
■ 最後に・・・
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keep smiling / Piratex
ブログを始めて大切だと気づいたまとめ
・頭の中の考えを意見に変えて公開していくこと
・その為には文脈力が欠かせないこと。
・読者のみなさん共にこのブログ空間の文脈力を高めていくこと。
以上の3つが僕がブログを始めて学んだことです。この学びに向かって努力をし近づいていくことは、僕自身のセルフ・ブランディングにつながる行為です。であるならばブログには僕を成長させてくれる大切な場なのですね。
今からは記事アップにあせらず、しっかりとネタを眺め練りあげ文脈力があがる記事作りを目指します。更新の頻度は落ちるかもしてませんが品質第一でブログ運営に望みます。
図案屋でした。
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とても勉強になりましたが、難しすぎて・・・^^;
もしかしたら、
近いうちにお会いする機会があるかもですね(#^.^#)
コメントありがとうとうございます。
elizaさんが難しく感じるのは、解りやすく書けないというのは図案屋の修行が足りんと言うことです。もっともっと精査致しまして解りやすくお届けできます用頑張りまする。
そんでもって図案屋も近いうちにお会いする機会があると思っています(^^)♪