2012年07月05日
言葉の力でプレゼンするオリンピック誘致サイト


●東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会公式サイト
http://tokyo2020.jp/jp/whybid/
一緒にやってくれ。手伝ってくれ。
自分がやりたいことが、自分一人で達成が難しいとき、協力して欲しい人々に呼びかけ協力を仰ぐ必要があります。そのためには、やりたい内容の具現化、効果の明確化、実現までの道筋など様々な事柄を提示しなくてはいけません。
今回ご紹介するWEBは、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会公式サイト。誘致活動への理解を促すプレゼン型のサイトです。
オリンピックというのは実現するまでは、カタチの無いものですから必要性を具体的に実感できません。だからこそ理解を促すことはとてもハードルが高いです。
オリンピック誘致活動には国内・国外など様々な賛同が必要になります。そのための一つの方法として、誘致活動への理解を促していくための広報活動があります。このサイトでは誘致活動に纏わる様々な取組み、いろんな方のメッセージ、招致プランや現段階の計画などさまざまなコンテンツが準備されています。

●WHY誘致?のページ
http://tokyo2020.jp/jp/whybid/
”WHY誘致”をクリックするとたくさんの賛同メッセンジャーの目次ページが出てきます。賛同者の声・言葉によるプレゼンです。

●CMプランナー・高崎卓馬さんのメッセージページ。
このメッセージに心動かされたので全文掲載させていただきます。
http://tokyo2020.jp/jp/whybid/
津波の直後、東北に行った。
帰りに自分にできることを必死に考えた。
未来をつくるために、仕事をつくりだすために、大きな経済効果があるものをもってこないといけないって本気で思った。東北にオリンピックを持ってきたいと思った。
それから個人的にひとをたどってどうやったら実現できるか考えた。まず、地元のひとが「欲しい」と思う必要があった。復旧に心も体もすべてを使うひとたちにその余裕はなさそうだった。僕はそれでも、2020年になった時のことを考えてほしいと言い続けた。
地元の有力者を訪ね回って説得した。
意見をまとめて、県庁に乗り込んだ。
でもまだそのときの宮城には2020年はまだ遠く、招致の体力も、政治的な意味もからみ、招致の中心になる決意まではたどり着けなかった。
悔しかった。
すべてのひとが賛同してくれるのに実現できないものがある。
そのことが悔しかった。
唯一日本で招致に勝てるポテンシャルのある都市は東京だけ、だという事実もそのとき知った。
その帰り道。
僕はひとつのことに気がついた。東北はニッポンだ。ニッポンのためになることをやる。それは東北のためにもなる。僕たちが復興しなくてはいけないのはニッポンだ。
東北だ、東京だ、と見えない線を引いて意識を小さくしているのは間違っている。ニッポンのオリンピックを東京でやればいいんだ。オリンピックをニッポンに呼びたい。ニッポンのオリンピックを東京でやりたい。
東北のためになることを、きちんと開催計画、招致の過程すべて、に盛り込んで大きな経済効果をつくって、ひとつの目的をもつことの楽しさや、気持ちよさをつくりたい。
そして、僕は今回の招致でできることをぜんぶやろうと思って都庁に通うようになった。ただのCMプランナーなんだけど。なんとなく反対するひとがいちばんよくない。
反対の理由を聞くと、経済のことをあげるひとが大多数だ。
賛成の理由を聞くと、経済のことをあげるひとが大多数だ。
ちゃんといちど話したい。
ちゃんといちどみんなで考えたい。
僕はそう思う。
みんなが同じ考え方にそまることを日本人はどこかで避ける。
それは歴史によるものだから仕方がないとも思う。
同じ考え方になってほしいとは思わない。
考えて、賛成か反対か、を決めて欲しい。
意見がちがうのは人間がちがうのだからあたりまえのことだ。
僕は賛成する。
僕は強く賛成する。
だって確実に未来の日本のためになるものだから。
そして、ひとつになる興奮や感動を僕たちや子供たちが知ることは
かならずこの国やこの世界にプラスをくれる。そう信じるから。
賛成します。
そして努力します。
2020年以降のこの世界のために。
●最後に・・・
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日本で1964年以来のオリンピック・パラリンピックを開催し、スポーツを通じてこの国に勇気と活気を取り戻したい、という強い願いが込められた誘致活動のロゴ。
この”ロゴ”はリースをモチーフにデザインされ、永遠、幸福を表すリースには「再び戻る」という意味もあるそうです。
そのロゴテーマに沿うような、たくさんのメッセージを拝読しまして改めて自分のやりたいことを言葉で表明することは大事ですね。自分がやりたいことを呼びかけることは立候補することに似ている気がします。
立候補者に必要なのはプレゼンのテクニックよりも、願いや想いを自分の言葉にして発する力なのかもしれない。
ストレートな言葉の力を改めて感じた図案屋でした。
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